「半導体戦争 世界最重要テクノロジーをめぐる国家間の攻防」クリス・ミラー著

半導体の歴史。発明から、量産化に向けた起業家たちの役割。冷戦でソ連の物量に対抗するために半導体による精密兵器の開発。日本の半導体産業の勃興と没落。韓国や台湾の先端半導体生産の集約。米中の半導体をめぐる確執。 「半導体有事」における近年のアメ…

Pixel 6a購入

GoogleのGWセールでPixel 6aを12000円引きで購入。54000から42000になりました。 次の週に7a出るのは知ってましたが、前回下取りキャンペーンがあったので6aを高く下取りしてくれないかと下心。結果キャンペーンはなく、7aに後ろ髪を惹かれつつ6aを使うこと…

「半導体有事」湯之上 隆著

アメリカが中国に突きつけた半導体規制は台湾有事を引き起こす可能性がある。(太平洋戦争前の日本への輸出封鎖に近いか?) 新会社ラピダスによる2ナノ半導体はできっこない。 以前NHKとか情熱大陸でラピダス扱っていて、個人的には経産省が仕切っている計…

GW4-6

親戚の子が来たので近所の城めぐり。 4日:覚王山の末森城から東山スカイタワーで夜景。 5日:松坂城、津城、桑名城 6日:浜松城 一番好評だったのは石垣が勇壮な松坂城。 浜松まつりで松潤が来て60万人以上見物客が来たのは5日だったのでセーフ。大河ドラマ…

「栄光の岩壁」新田 次郎著

主人公の岳彦が学生の時の登山で凍傷で両足指を失うも、不屈の精神でリハビリに励み日本有数のクライマーになるお話。 山ばかりで社会不適合気味だったのを登山用品メーカーに就職、水戸のスポーツ用品店の女性と出会って結婚して店の店主に。それでも山を諦…

「歴史人口学で見た日本」速水 融著

速水先生の自伝的要素があって、若い頃にヨーロッパに留学した時に、キリスト教の教区簿冊を用いた歴史人口学に触れて、日本で宗門改帳を用いて歴史人口学を始めたという内容。 ものすごい地道な学問だけど、江戸時代の人口動態とか、田舎から都市への出稼ぎ…

ラブクラフト傑作集「宇宙からの色」「クトゥルフの呼び声」

安売りしてたので買ってみました。短編集かと思ったら、バラ売りでした。 「宇宙からの色」は隕石が落ちたあと周囲一体が名状しがたき色で狂気の世界になるお話。 「クトゥルフの呼び声」はこれまでに何回か読んだ覚えのある話。基本ですね。 今読むと、作者…

「暗殺者の献身」マーク グリーニー著

グレイマンシリーズ10作目。 前回ナイフで刺されたグレイマンは、感染症で体調が不十分のまま任務に駆り出されます。強すぎるのでデバフ状態(汗) アメリカとUAEとイランとEUとロシア間の複雑な国際関係の間の謀略をグレイマンおよびポイズンアップルの面々…

「新説 家康と三方原合戦: 生涯唯一の大敗を読み解く」平山 優著

浜松城の補給線が浜名湖水運にあるとの指摘で、信玄が三方原に進出して西方に向かったのは浜名湖水運を握るためという仮説。 家康は信玄の意図に気付いたので、阻止するために決戦せざるを得なかった。 今の浜名湖パルパルにあったのが堀江城で、浜名湖水運…

高遠城の桜

思い立って高遠城に花見に行きました。毎年桜の終わった頃に、高遠城行けばよかったと思うのよね。 高速バスで名駅の名鉄バスセンターから伊那へ行き、ローカルバスで高遠駅(元々線路はなくバス用駅)。 まずは徒歩で城方面へ歩き、途中でそばを食べました…

「核兵器入門」多田 将著

放射線の説明、核兵器の説明、後半は多田将×小泉悠×村野将の座談会です。 放射線とか核反応、核兵器の原理は結構知っているつもりでしたが、核兵器のブースターの話は知らなかったので非常に勉強になりました。 トム・クランシーの「恐怖の総和」でテロリス…

ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り

TRPGをちょっとやっているということで、公開初日に映画D&D見ました。 見る前は期待度低めで行ったのですが、案外ストーリー良かったです。 昔のファンタジーではなかっただろうなって感じのギミックが出てきて、最近の映画だなって感慨。 D&Dの世界観ってあ…

「コード・ブレーカー」上下 ウォルター・アイザックソン著

「レオナルド・ダ・ヴィンチ」を書いた著者の新作。クリスパーを用いたゲノム編集技術に関するお話。 shpolsky.hatenablog.com主人公格はクリスパーでノーベル化学賞を取ったダウドナ。ライバルと熾烈な開発競争を繰り広げます。わりと善玉悪玉がはっきりし…

RRR

今更ながらRRRを見てきました。 インド映画はムトゥとかバーフバリとか日本でやったのはだいたい見てますが、RRRはなかなか見に行く時間がなかった。 ストーリーはインドのナショナリズムバリバリでついてけない感じではあるものの、踊りと戦闘シーンは熱い…

「真田三代」平山 優著

真田幸隆、昌幸、信繁について、資料から実相を描いた内容。 幸隆あたりの動向はよく知らなかったので参考になった。 信繁の話になると、内容が講談調になったのが残念。

「武田三代 信虎・信玄・勝頼の史実に迫る」平山 優著

新田次郎の小説を思い出しながら読みました。新田次郎の方はキャラ立ちさせた内容だけど、こちらはキャラの性格はあまり描かれない。 どの国も同盟変えすぎてて、もうちょっと外交まともに考えようよって感じ。 武田征伐では織田信房という人が活躍してて誰…

「『鎌倉殿の13人』で学ぶ日本史」呉座勇一著

大河ドラマ放送中に、その回の歴史的背景を解説した連載をまとめた内容。 史実とドラマの差異がわかって勉強になる。 義時はやっぱり腹黒なんだな。

「暗殺者の悔恨」上下 マーク グリーニー著

グレイマンシリーズ。 今回は国際人身売買グループを追ってグレイマンが東奔西走します。 前半はヨーロッパで孤軍奮闘、後半はアメリカで爺さんズと組んで人身売買のアジトにぶっこみます。 英題は「One Minute Out」残り一分!で、ヘリでぶっこむ時にそのセ…

「アラスカ物語」新田次郎著

明治の頃、石巻の医師の家の三男として生まれた安田恭輔は、祖父と両親を若い時に失い、医師になれずに船乗りになって米国に渡った。 船がアラスカ沖の氷で立ち往生し、安田は単身助けを呼びに行くことに成功。ただ白人の人種差別に直面し、船を降りてアラス…

「江戸幕府崩壊 孝明天皇と「一会桑」」家近 良樹著

孝明天皇が強烈に攘夷の意思を持っていたから、それを中心に幕末の歴史が回ったという考察。 一橋、会津藩、桑名藩という在京勢力が孝明天皇の信任を得て政治の中心になったのが次のステージ。 一橋慶喜が将軍になった後大政奉還し、薩摩は政治の主導権を握…

「戦国名臣列伝」宮城谷 昌光

范蠡、呉起、孫臏、商鞅、蘇秦、魏冄、楽毅、田単、屈原、藺相如、廉頗、趙奢、白起、范雎、呂不韋、王翦。 宮城谷昌光先生の本は結構読んだつもりだったけど、後半の藺相如から王翦はあまり知らなかった。 藺相如はめちゃ国士で感動した。秦はなんだかんだ…

「銀の夢―オグリキャップに賭けた人々」渡瀬 夏彦著

オグリキャップを中心に、生産者、馬主、調教師、厩務員、騎手等の周囲の人々、ライバル馬たちの物語。 生産した小さな牧場の話から、オグリキャップが生まれてすぐ牧場の奥さんが亡くなって夫と息子が2人で牧場を切り盛りして・・・ってヘヴィな展開。 最…

川上ダム見学会

友人に車を出してもらって、三重県の川上ダム見学会に行きました。 行きの伊賀ドライブインでドライバー定食。肉が多い。 青山町駅でバスに乗って見学会。 川上ダム上から。 ダム内部通路。 2系統の水流で一つの発電機。 ダムを下流側から。 ダム展望から見…

「世界インフレの謎」渡辺 努著

コロナの後、インフレになったのは経済学者の間でも謎なんですね。未だに議論が続いてます。 インフレは、ウクライナ戦争が原因ではなくて、コロナによる人々の行動変容が主因ではないかという推測。 インフレは普通は需要過多で起きると考えられていたのが…

「安全保障戦略」兼原 信克著

日本の安全保障戦略に関する制度、歴史、現状などの解説。 制度、国がどのように動いているかは著者が実際に関わっていたとのことで非常に詳細に書かれている。官邸と国の機関がどのように関わって動いているのかある程度認識できた。思想的な話はすっ飛ばす…

「長城のかげ」宮城谷昌光著

劉邦の周辺の人たちの短編集。その人の視点によって、劉邦への感じ方が違うので劉邦の人柄に立体感が出てくる。 項羽の武将の季布、劉邦の幼なじみの盧綰、漢の外交官の陸賈、劉邦の庶長子の劉肥、儒者の叔孫通の五名。どれも横山光輝だとちょい役で、その人…

「代替医療解剖」サイモン・シン著

針、ホメオパシー、カイロ、ハーブをメインに、代替医療の有効性について論じた内容。 ホメオパシーは完全にデタラメだと思っていたけど、針もほぼプラセボというのには驚いた。

「ウィッチャー短篇集2 運命の剣」アンドレイ・サプコフスキ著

本編の前日譚が多いかな。 イェネファーと離れたりくっついたりする話とか、シリとの運命の出会いとか。 ゲラルトの母が出てきてびっくり。てっきり普通の人間の孤児かと思ってたらそうじゃなかった。 ゲラルトはよく、ウィッチャーには感情は無い!と強調し…

「脳科学者の母が、認知症になる」恩蔵絢子著

大学の研究者である著者が、母が認知症になって、脳科学的な分析と母との日常を記した内容。 私も親類が認知症になったことがあるので、この本で書かれる描写はとても身につまされるものであった。冷蔵庫の中が満杯になるとか、衣服が山となって積んであると…

「キャベツにだって花が咲く」稲垣栄洋著

前に読んだ稲垣先生の新書。 shpolsky.hatenablog.com 内容は野菜の個別の紹介で、花とか実とかの形状の紹介が多い。世界史の方とかぶっているところも多いかな。