「磔」吉村昭著

歴史的事件の短編集。 秀吉によるキリスト教弾圧である二十六聖人の殉教事件。 長崎出島へのイギリス船の侵入、フェートン号事件。 明治初期のコレラへの誤解による医師襲撃事件。 天狗党の乱における大野藩の顛末。 プチャーチンと戸田村における洋船建造。…

「同志少女よ、敵を撃て」逢坂 冬馬著

独ソ戦における女性スナイパーのお話。 キャラクターの性格に若干違和感感じたかな。現代日本人が書いた性格って感じがした。ロシアやドイツ人がこの本読んだらどう感じるだろう。 独ソ戦のリアルが読みたかったら、戦争は女の顔をしていないとかノンフィク…

「幕府軍艦「回天」始末」吉村 昭著

戊辰戦争の終盤、幕府海軍の話。 当初は幕府海軍のほうが新政府海軍より強力だったものの、船の故障や新政府海軍の増強でパワーバランスが反転していく。 政府側に新鋭艦甲鉄が加わり、これをどうにかしないと敗北必至ということで、甲鉄を拿捕するための宮…

地熱発電

今日は地熱発電の見学会行きました。本物を見ると、資料を見るだけよりよっぽど勉強になります。 地元との協力関係が大事。 www.cenergy.co.jp

「三体X 観想之宙」宝樹著

三体のファンによる二次創作が公式化されたもの。 本編で出番が少なかったキャラを主人公に内容補完・・・というかスケールでかすぎ! 一番驚いたのは智子の正体が◯〇〇だったこと。 巻末に三体3部のあらすじがあるけど、最初に読む方が良い。

「三体0【ゼロ】 球状閃電」劉 慈欣著

三体の前日譚という触れ込みだけど、三体とストーリー的なつながりはほぼないです。 球電という現象をあそこまで膨らまして話をぶん回すのはさすが。 主人公は最初は一般人離れした設定なのに、途中から濃いキャラに食われて常識人枠になってるのはワロタ。

「完全版 不動産投資の嘘」大村 昌慶著

不動産投資の勉強二冊目。 先日読んだ↓はわりとポジティブな内容だけど、こちらはリスク面の指摘が多い。 「[最新版]まずはアパート一棟、買いなさい!」石原博光著 - shpolskyのブログ 出口戦略が一番重要という指摘には目からウロコ。いくら単年の利益率が…

三戸、九戸、八戸

青森県に出張したので、時間を開けて城巡り。 八戸駅から出発。青い森鉄道で三戸駅へ。青森なのにクソ暑で、八戸で37度。 三戸駅から歩いて三戸城行けるからと漫然と考えてたら、駅前にタクシーがいたので、城までどのくらいか聞いてみたら、山の上で歩いて…

「[最新版]まずはアパート一棟、買いなさい!」石原博光著

kindleでセールだったので購入。不動産投資がどういうものか全然知らなかったので非常に勉強になった。 銀行、不動産業者、仲介業者、リフォーム業者、売り主等々、コミュニケーション能力が重要。 どういう経費が必要になるかという点も参考になる。 不動産…

「脳の地図を書き換える: 神経科学の冒険」デイヴィッド・イーグルマン著

著者のライブワーヤードという説から脳の可塑性を述べている。 よく脳内の体マップという話は聞くが、著者によると生まれつき脳の場所と体の一部が対応しているというわけではなく、どの脳細胞でも対応することができるそうな。だから脳が損傷しても、脳の別…

中国の歴史11 巨龍の胎動 毛沢東vs.鄧小平

シリーズものとして、時代的には現代ということで最終回。実際はもう一巻あるっぽい。中国共産党が大陸制覇した後のお話。 前半は毛沢東が大躍進や文化大革命を引き起こし、後半は鄧小平が政治の安定と経済成長を進める。最後は習近平の登場とコロナウィルス…

中国の歴史10 ラストエンペラーと近代中国 清末 中華民国

太平天国から西安事件まで。 太平天国は陳舜臣の本を読んで、流れを掴みました。命が塵芥のようで虚しい。 中華民国が成立して清朝が滅んでも混乱収まらず、抗日運動をキーとして国民党と共産党の駆け引きは進んでいく。このあたりの流れはあまり知らなかっ…

中国の歴史9 海と帝国 明清時代

前回は遊牧民の視点から遼から元が画かれましたが、今回は海の視点から明、清が画かれます。 江南の開発が進んだのは宋の時代で、この頃から南の生産力で北を食わせるという経済の流れが定まった。 元は江南の生産力で大都(北京)を支えるため大運河を建造…

「円仁 唐代中国への旅」エドウィン・ライシャワー著

ライシャワーによる入唐求法巡礼記の解説本。 九年半に渡る円仁の旅の記録を詳細に記載。 円仁が詳細な日記を残したことで、記録に残りにくい唐代の庶民の記録などが残されていて非常に意義のある内容だそう。 唐に強力な新羅人コミュニティが存在したことと…

中国の歴史8 疾駆する草原の征服者 遼 西夏 金 元

シリーズ6,7で唐、宋を扱ってますが、今回は同時代に存在した北方の騎馬民族の話。 後世の中華的歴史書のせいで勘違いされていますが、唐の安史の乱以降から元まで、華北以南の諸勢力は地方政権でしかないという指摘。遼(キタイ)、金、元しか広域国家と呼…

「ChatGPTの頭の中」スティーヴン・ウルフラム著

題名にChatGPTがつく本はたくさんありますが、著者がウルフラムということで購入。 新書レベルではない高度な解説本です。 ウルフラムはニューラルネットと人間が言語使うときの脳の動きが近いものである可能性が高いことを何度も言及しています。将来的にニ…

中国の歴史7 中国思想と宗教の奔流 宋朝

唐滅亡後の五代十国時代の混乱後、宋による再統一。 科挙によって採用された官僚による政治の時代になり安定化。唐以前のような皇族や外戚のハチャメチャ政治ではなくなったものの、党人による派閥争いみたいになってスケールダウンした感じ。 金軍によって…

中国の歴史6 絢爛たる世界帝国 隋唐時代

隋による統一と崩壊、唐による再統一。 則天武后による簒奪、玄宗皇帝と楊貴妃、安禄山の乱 帝国の栄華は安禄山の乱で崩壊するも、その後150年ほど帝国は生き残った。 その次の宋に比べると、律とか全体的にゆるいので、政治に口出しする女性とか貴族の影響…

中国の歴史5 中華の崩壊と拡大 魏晋南北朝

三国時代のあと、司馬氏の晋が統一。魏と違って皇族を重用したのが裏目に出て八王の乱で国がめちゃくちゃになります。 それに乗じて民族大移動、五胡十六国時代に突入。ワケワカラン状態になります。 途中で南北である程度安定して南北朝時代になります。 五…

中国の歴史4 三国志の世界 後漢 三国時代

みんな大好き三国志。正史と考古学的な知見から、演義にツッコミ入れる内容。 北方の地理が変だから演義の著者が南方出身とか、三国志の時代は紙はあんまり普及してないとか色々面白い。 演義のはじめに、中国の歴史は統一と分裂の繰り返しとあるが、後漢末…

中国の歴史3 ファーストエンペラーの遺産 秦漢帝国

講談社学術文庫。 秦の始皇帝による統一帝国、楚漢戦争、漢による統一、武帝の時代の対外戦争、王莽による簒奪、光武帝による中興、漢の滅亡へ。 初期の皇帝によって、その後の中国の歴史に形付けられた事象は多い。 地方の官僚が残した文書、墓の発掘など時…

ネタバレあり  スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース

スパイダーバースの新作見てきました。 前作と違って、トーンの重い家族のテーマが最後まで続いて、しかも最後盛り上がってきた!っと思ったら次回に続くの引きで、ちょっとストレスの多い内容でした。 ペニーパーカーもちょっとしか出ないしね。次回の大活…

THE DAYS

ネトフリの連ドラ全8回。福島第一原発事故のお話。 ドラマ チェルノブイリに近い作りで、映画のFukusimaに比べると客観的な描写。 個々のエピソードはだいたい知っているのだけど、津波とかヘリからのリアル描写は怖い。 第一話の出入り口に閉じ込められるシ…

中国の歴史1,2 講談社学術文庫

1巻は「神話から歴史へ 神話時代 夏王朝」 2巻は「都市国家から中華へ 殷周 春秋戦国」 内容が学術的すぎて両方とも飛ばし読み。 1巻は考古学的なお話。 2巻は殷周は都市国家で、天下統一してたかというと語弊があるというお話。 殷周は天下統一されてて、春…

「占領期―首相たちの新日本」五百旗頭 真著

終戦後の東久邇宮、幣原、吉田、片山、芦田の五名の首相たちについて。 詳細をほとんど知らなかったのでかなり勉強になった。 東久邇宮内閣は、鈴木貫太郎内閣がポツダム宣言受領して解散し、その後の占領軍進駐までの空白期間に軍部が暴発しないために置か…

「半導体戦争 世界最重要テクノロジーをめぐる国家間の攻防」クリス・ミラー著

半導体の歴史。発明から、量産化に向けた起業家たちの役割。冷戦でソ連の物量に対抗するために半導体による精密兵器の開発。日本の半導体産業の勃興と没落。韓国や台湾の先端半導体生産の集約。米中の半導体をめぐる確執。 「半導体有事」における近年のアメ…

Pixel 6a購入

GoogleのGWセールでPixel 6aを12000円引きで購入。54000から42000になりました。 次の週に7a出るのは知ってましたが、前回下取りキャンペーンがあったので6aを高く下取りしてくれないかと下心。結果キャンペーンはなく、7aに後ろ髪を惹かれつつ6aを使うこと…

「半導体有事」湯之上 隆著

アメリカが中国に突きつけた半導体規制は台湾有事を引き起こす可能性がある。(太平洋戦争前の日本への輸出封鎖に近いか?) 新会社ラピダスによる2ナノ半導体はできっこない。 以前NHKとか情熱大陸でラピダス扱っていて、個人的には経産省が仕切っている計…

GW4-6

親戚の子が来たので近所の城めぐり。 4日:覚王山の末森城から東山スカイタワーで夜景。 5日:松坂城、津城、桑名城 6日:浜松城 一番好評だったのは石垣が勇壮な松坂城。 浜松まつりで松潤が来て60万人以上見物客が来たのは5日だったのでセーフ。大河ドラマ…

「栄光の岩壁」新田 次郎著

主人公の岳彦が学生の時の登山で凍傷で両足指を失うも、不屈の精神でリハビリに励み日本有数のクライマーになるお話。 山ばかりで社会不適合気味だったのを登山用品メーカーに就職、水戸のスポーツ用品店の女性と出会って結婚して店の店主に。それでも山を諦…