2021-01-01から1ヶ月間の記事一覧

「カール五世」江村 洋著

ハプスブルク家神聖ローマ帝国皇帝カール5世の伝記。 16世紀後半、日本では戦国時代初期といった時代。 大航海時代のコンキスタドールの上司というイメージだけど、新世界の話は無し。 話の前半ではイタリアやフランスでフランス王フランソワ一世との戦いの…

パラサイト 半地下の家族

地上波でやってたので録画して鑑賞。 徹底的に格差の描写をしていて、精神的に疲れる。 後半の大雨で、下層は浸水して避難してるのに、上層はのんきにパーティーしてて精神に来る。 ちょうどアメリカ大統領バイデンの就任式で、ハリウッドスターが大喜びで歌…

「すべてのマンションは廃墟になる」榊淳司著

老巧化したマンションの問題点について。 老巧マンションの建て替えはほとんど例がない。費用がかかるし、何より区分所有者の意思統一を図るのが困難。 悪質な理事がいた場合に、修繕費用の不正を防ぐのが難しい。 タワマンは廃墟化しやすい。 年食ったら賃…

「フランツ・ヨーゼフ」江村 洋著

オーストリア帝国の事実上の最後の皇帝フランツ・ヨーゼフの伝記。 同時代のビスマルクやナポレオン三世の話は読んでまして、その脇役として出てくる人でたいてい負け役。 ドイツやロシアに挟まれて、国民国家の潮流の中で、ボロボロになっていく多民族国家…

「バブルの歴史」エドワード チャンセラー著

チューリップバブル、南海バブル、鉄道狂時代、暗黒の金曜日、日本のバブル崩壊等々、昔から狂気を繰り返していたんですね。 1820年代に、南米の架空の国ポヤリスをでっちあげて、国債とか土地を売りまくった詐欺師の話が面白かった。 日本のバブルも詳細も…

「夜明けの雷鳴―医師高松凌雲」吉村昭著

幕末から明治の医師高松凌雲のお話。 福岡出身の主人公は、江戸に出て医者になり、一橋家の奥医師となる。 徳川昭武の洋行に従ってヨーロッパに行き、フランスで医学留学。無料の貧民病院の存在に感銘を受ける。 明治維新で徳川幕府が無くなったので帰国。榎…

「大清帝国への道」石橋 崇雄著

清の勃興時から最盛期までの6代の皇帝の時代。 清がどのように拡張し、政治体制を整備したかよく分かる。 初代ヌルハチ。最初は一部族長に過ぎなくて、満州のハーンといえども他の部族長と差がなかった。部族から八旗体制を整備したけど、独立性が強かった。…