2021-12-01から1ヶ月間の記事一覧

「奇妙な菌類 ミクロ世界の生存戦略」白水 貴著

菌類がなんでもありでいかに様々な能力を持っているか紹介。 菌類が木材を分解する能力を獲得してから、石炭はできなくなったそうな。 微小生物を捕食する菌がいるとか、菌は植物より動物に近い。 高さ8mの幹を持つ菌の化石があるとか、どんな世界だよ。

「インド三国志」陳舜臣著

17世紀のインド。この場合の三国は、イスラム教のムガール帝国、シヴァージー率いるヒンドゥー勢力、東インド会社。 ムガール帝国は中央アジアの遊牧民による征服王朝で、当初は宗教に融和的だったものの、宗教キチのアウラングゼーブが皇帝になってイスラム…

「実在とは何か ――量子力学に残された究極の問い」アダム・ベッカー著

黎明期の量子力学の話から、コペンハーゲン解釈をめぐるボーア・アインシュタイン論争、ボームやベルらコペンハーゲン解釈に疑問を持つ物理学者の話。 内容的には先日読んだカルロ・ロヴェッリの本と近いが、カルロは自分の解釈が正しいという話で、こちらは…

「世界は「関係」でできている: 美しくも過激な量子論」カルロ・ロヴェッリ

カルロ先生の三作目。 「すごい物理学講義」カルロ ロヴェッリ著 - shpolskyのブログ 「時間は存在しない」カルロ・ロヴェッリ著 - shpolskyのブログ 量子力学黎明期の物理学者のお話。そこから始まる量子力学の観測者問題。 観測者問題の解釈として、コペン…

「北天の星」吉村昭著

上下巻。吉村先生が数書いている漂流物の一種ですが、船が難破したのではなくロシアに拉致されたという変わり種。 文化露寇というロシアの襲撃で択捉島にいた五郎次は連行されてオホーツクへ。日露の関係は険悪になって五郎次はなかなか帰国するチャンスがな…

「13億人のトイレ 下から見た経済大国インド」佐藤 大介著

人口13億人のインドで、トイレのない生活をしている人は5億人以上いるという衝撃の内容。 トイレを維持する経済的余裕がない人が多いとか、上下水道の整備が進んでいないとか、必要を感じていないとか、トイレ普及への道のりは遠い。 政府がトイレ普及のため…

「羽柴を名乗った人々」黒田 基樹著

政権の強化のために、「羽柴」が一門衆から、有力大名へ広がっていく詳細。 有力大名はほぼ全部羽柴を名乗ることになる。 大坂の陣で羽柴本家が滅びたら、羽柴を名乗る家はなくなる。羽柴分家筋は木下になる。