2020-09-01から1ヶ月間の記事一覧

「第一次世界大戦と日本」井上 寿一著

第一次世界大戦が日本にどのような影響をもたらしたか。 日本が第一次世界大戦で参加した戦争は、青島等のドイツ植民地への侵攻、地中海への護衛艦隊派遣、そしてロシア革命に対抗してのシベリア出兵。 戦中の好景気から戦後の不景気で、国家予算への軍事予…

「武士の起源を解きあかす――混血する古代、創発される中世」桃崎 有一郎著

武士がどのように発生したか。著者の説であって確定しているわけではないが結構面白い。 武士は弓馬の使い手であり、特殊技能の持ち主である。地方の農民が習得できるものではない。子どもの頃から修練に打ち込むことができる有閑階級である。 貴族出身の国…

「落日の宴―勘定奉行川路聖謨」吉村昭著

幕末にロシアから来航したプチャーチンと交渉し、日露和親条約を結んだ川路聖謨。 長崎に来たプチャーチンと一度交渉後、今度は下田で交渉。昔の人の移動力はすごい。 下田で交渉中に大地震が発生し、津波でロシア船が損壊し沈没。ロシア人を帰すために戸田…

「室町の覇者 足利義満」桃崎 有一郎著

義満が南北朝時代をいかに収集させたか。著者の話はかなり独特で、どこまで本当かわからないけど実に面白かった。 そもそも足利幕府がなぜ脆弱だったかと言うと、成り立ちに問題がある。 実質的に幕府を成立させたのは尊氏の弟直義で、尊氏は能動的に動かず…

「足利尊氏」森 茂暁著

角川選書。一次資料で尊氏の人物を描き出そうとした労作。 後醍醐天皇や直義には敵意を持っていないし、楠木正成を悪く言った文書もない。 新田義貞や直冬は敵視。 全体的に素人には難しい・・・

富田林

4連休はどこか遠く行こうかと思ったのですが、計画が遅くて飛行機の予約は取れず、21,22と大阪を回りました。 大阪行く場合は、近鉄の株主優待乗車券使うと運賃がかなり安く上がります。近くの金券屋で一枚1300円で買いましたが、ネットで価格見ると1000円切…

「呉越春秋 湖底の城 第九巻」宮城谷昌光著

前の八巻からだいぶ開きましたが、ついに最終巻。 もう脇役の名前全然覚えてない・・・誰が誰やら。 呉越の戦いもこれで決着か、と思ったら案外年数経ってから決着なのね。 狡兎死して走狗烹らると言う言葉の元ネタなんだけど、越王句践はそんなに陰険な描写…

「納豆の快楽」小泉 武夫著

東京農大教授小泉先生の納豆ラブ本。 納豆菌はかなり強いので、納豆が他の菌で腐ることはない。ただ納豆菌による発酵は進むので、匂いはきつくなる。納豆の賞味期限は風味が変わらない期間ということで、時間が立っても食べられる。 納豆には消化酵素が含ま…

「戦国大名・伊勢宗瑞」黒田 基樹著

伊勢宗瑞=北条早雲について、最新研究をまとめた内容。 政府の役人だった伊勢新九郎が、今川に嫁に行った姉の求めに応じて駿河にお家騒動を治めに行く。というような話は聞いていたけど、詳細は知らなかったので非常に勉強になった。韮山を貰った後も今川の…

RX100M3にフィルター付ける

普段使っているコンデジのsony RX100M3はあまり不満はないのですが、近接が弱いのが不満です。プラモとか撮影しようとすると、近くだとピントが合わなくて離れる必要がある。 欠点を解消するためにクローズアップレンズを使ってみるとして、RX100にフィルタ…

「本能寺前夜 西国をめぐる攻防」光成 準治著

本能寺の変の話は無しで、それ以前の中国、四国、九州の攻防を毛利氏ベースに記述した内容。 前半は毛利氏勃興からの、北九州をめぐる大友氏との戦い。 後半は織田軍の進出で毛利がどんどん追い込まれていく展開。 大友氏はよく知らんかったけど、毛利対大友…

goto京都

gotoキャンペーンで京都へ。 9/4の夜に京都着で旅館に一泊。9/5に観光しました。 予約サイトで朝食付きコースを予約。旅館に入ると、名乗っていないのに名前を呼ばれる。浴場も今日は貸し切りですよと言われる。他に客がいない雰囲気・・・ 浴場を一人で使い…

「沖縄文化論―忘れられた日本」岡本 太郎著

岡本太郎が沖縄にハマって、文化論というか自論を述べた内容。 まだ本土復帰前で、現在の風景からはかなり遠くなってしまった。 私も行った久高島のイザイホーに参加した話も載っているが、今じゃイザイホーは参加者がいなくてずっと開催されてない。 八重山…

「台湾物語: 「麗しの島」の過去・現在・未来」新井 一二三著

台湾の歴史、地理。日本、外省人、内省人、言語、地名、歴史的建物、映画等々。 日本植民世代、国民党の支配、台湾人としての自覚。世代によって帰属意識や言語が異なるという複雑な社会。 台湾について知ってるようで全然知らず、非常に勉強になり、旅行に…

「北方領土秘録 外交という名の戦場」数多久遠著

日露首脳会談の裏側の情報戦を描いた小説。 北方領土返還交渉を軸として、トランプ大統領誕生やウクライナ問題を絡めて、実際にあったんじゃないかと思うような情報戦が面白い。