「武士の起源を解きあかす――混血する古代、創発される中世」桃崎 有一郎著

武士がどのように発生したか。著者の説であって確定しているわけではないが結構面白い。

武士は弓馬の使い手であり、特殊技能の持ち主である。地方の農民が習得できるものではない。子どもの頃から修練に打ち込むことができる有閑階級である。

貴族出身の国司が、地方の実力者郡司と婚姻によって結びついた血族が武士の起源であるという主張。

桓武天皇が大量の子供を作ることで、皇族が増殖し、地方に飛ばされまくったという記述が面白い。