2019-10-01から1ヶ月間の記事一覧

「「乳と蜜の流れる地」から―非日常の国イスラエルの日常生活」山森みか著

イスラエル人と結婚してイスラエル在住の人による日常生活の話。 イスラエルと言ったら、ユダヤ教徒でパレスチナをがんがん攻撃してるみたいなイメージだけど、日常生活は全然イメージなかったので新鮮でした。 家族を持つことが人生の大目的で、養子を取る…

「大乗仏教―ブッダの教えはどこへ向かうのか」佐々木閑著

佐々木先生による、大乗仏教の各宗派ごとの解説。 仏陀の元々の教えと比較してどこが違うかわかりやすく解説していて、結構攻めた内容。佐々木先生は、救われる人がいれば価値があるとかフォローしてるけどあまりフォローになっていないような・・・ 巻末の…

「道元入門」角田泰隆著

前半が道元禅師の事跡で、後半が思想について。 中国に行ったときの如浄師を始めとする中国僧侶との逸話がとても面白い。 後半は澤木興道師の言葉が結構多いかな。筆者の解釈が多いので、他の書物も要確認といったところ。

「源義経の合戦と戦略 ―その伝説と実像―」菱沼一憲著

文献の比較検討で義経の実像を探った内容。 物語だと義経は奇襲とか新戦法を駆使したような感じですが、実際は事前準備や地方勢力との調整に時間をかけて合理的に作戦を進めています。 また、政治性がなかったので頼朝の怒りをかって滅びたという書き方をさ…

「平清盛と後白河院」元木泰雄著

最近元木先生の本ばっかり読んでる気が。これは清盛と後白河院の関係が主要テーマ。 今まで無能とされていた信頼や成親の役割とか、長男の平重盛の立ち位置とか。信頼の兄が平泉で重鎮になっていたとはね。 清盛没後の源平合戦における後白河院の動静が新規…

大腸内視鏡検査

健康診断で便潜血ということで、人生で初めての大腸内視鏡検査受けました。 金曜は検査食というパックのお粥とかスープを食べ、夜の7時から下剤を飲みまくり。 粉の下剤を溶かして2リットル作り、10分ごとにコップ一杯づつ飲んでいきます。 下剤は薬品テイス…

「源平争乱と平家物語」上横手雅敬著

平家物語の個別エピソード集。主要人物のエピソードとか、主要舞台の解説とか。 元木先生の本に比べると、信頼の評価とか通説寄りな感じ。同じような話が多いので飛ばし気味に読了。

「保元・平治の乱 平清盛 勝利への道」元木泰雄著

元木先生の本で前に読んだ「平清盛の闘い」は清盛が主役で、今回は保元・平治の乱の群像のお話。 藤原信頼は、ドラマとかだと無能の典型でなんで首魁になったのかよくわからんところがあったのですが、摂関家没落後の武力の元締め的な存在だったとのこと。歴…

「武士とはなにか 中世の王権を読み解く」本郷和人

権門体制論や東国国家論という中世の国家感に対して、実情との乖離について書いた内容・・・かな。若干内容が散漫としてテーマが感じられないような気がする。 鎌倉幕府から足利幕府に変わって、西遷したのは土地から通貨重視になったからという話が参考にな…

「平清盛の闘い 幻の中世国家」元木泰雄著

平清盛個人の伝記というより、何をやろうとしたか、なぜ失敗したかを王家や公家、武士との関係を交えて書いてます。 後白河法皇が権威も政治力もないとけちょけちょに書かれていてワロタ。 平家一門が武家でありながら、政治の中枢についたのは、政治勢力に…

ジョーカー

映画館でジョーカー見ました。 まともな人間がだんだんおかしくなるのかと思っていたら、最初から割とおかしかった。 キモいおっさんの顔のアップでキチガイ笑いするシーン多しで、これが大ヒットしちゃう世相っておかしくね? ジョーカーってかなり知能指数…

「土の記」高村薫著

上下巻。大宇陀の農夫の日常。日常と言っても、なんかしら事件があったり、農夫の認知力がふわふわしていたりで、わりと不穏な雰囲気が最後まで続く。 大宇陀は以前水分神社や大宇陀城あたりをレンタサイクルで回ったので、どんな感じかはイメージできる。そ…

「協力と裏切りの生命進化史」市橋伯一著

光文社新書。 生物と非生物の違いとして、協力関係が重要という内容。 細菌、真核生物、多細胞生物、動物の社会性、人間の社会と大小のスケールで協力関係が紹介される。 協力しているから繁栄しているかというとそうではなくて、実際は単純な細菌が最も繁栄…