「銀の夢―オグリキャップに賭けた人々」渡瀬 夏彦著

オグリキャップを中心に、生産者、馬主、調教師、厩務員、騎手等の周囲の人々、ライバル馬たちの物語。

生産した小さな牧場の話から、オグリキャップが生まれてすぐ牧場の奥さんが亡くなって夫と息子が2人で牧場を切り盛りして・・・ってヘヴィな展開。

最初の馬主小栗氏、中央に挑戦するため強引に小栗氏を口説き落とした佐橋氏、佐橋氏の会社が脱税で馬主資格が無くなったため受け継いだ近藤氏と馬主も濃いメンツが揃ってる。

育成牧場、笠松時代、栗東と渡ってきて、調教師や厩務員、調教助手、蹄鉄鍛冶等々いろいろな人が関わって走ってきたのね。

ライバルのタマモクロスイナリワンスーパークリークヤエノムテキホーリックス等々。安藤勝己、河内、南井、岡部、武等の騎手。それぞれにオグリキャップとの物語がある。

オグリキャップに限らず、競馬ってのは人と馬との重苦しいまでの物語の積み重ねの上に存在するのだなと思った。