2021-01-01から1年間の記事一覧

「南北戦争-アメリカを二つに裂いた内戦」小川 寛大著

知識があまりない日本人向けに書かれた南北戦争の入門書。 リンカーン、グラント、リーあたりは名前を知っていても具体的にどういう人が前知識なかったり、映画「グローリー」「リンカーン」見たけど背景がよくわからなかったので、この本は非常に勉強になっ…

「日本本土決戦―昭和20年11月、米軍皇土へ侵攻す!」檜山 良昭著

1980年代に書かれた仮想戦記。と言ってもオレツエー系ではなく、沖縄戦がひたすら本土で再現される凄惨な内容。 ifの前提として、アメリカの原爆開発は間に合わず、ポツダム宣言受け入れに動いていた政府は陸軍のクーデターにより解体し、戦争続行。 南九州…

「武田信玄 山の巻」新田次郎著

全4巻の最後。 信長が上洛し、信玄は焦る。 駿河を掌握後、西上作戦を開始。伊那から天竜方面に進出し、遠江へ侵攻。 遠江の要二俣城を陥落させる。 浜松城に籠もる徳川軍を三方原に誘い出し、野戦で勝利。徳川軍を粉砕する。 三河の野田城を陥落したところ…

「牧師、閉鎖病棟に入る。」沼田 和也著

牧師で幼稚園園長だった著者が、精神のバランスを崩して精神病院に入院した体験記。 閉鎖病棟に2ヶ月、開放病棟に1ヶ月入院して退院。その間の病棟で出会った患者との日常や、自分の精神の振り返り。 牧師をやっていて、仏教とかの宗教や哲学の知識があって…

「武田信玄 火の巻」新田次郎著

駿河攻略を前に、嫡子義信との路線対立は決定的になり、義信は幽閉後病死する。 駿河攻略を開始し、今川家は早々に崩壊するも、北条による横槍で、一次は撤退。 二次は小田原攻めを陽動として、北条を引かせて、駿府攻略を成功させる。

「大戦勃発」3,4トム・クランシー著

大戦勃発の後半。3巻の途中までが壮大な前フリで、以降中国軍によるシベリア侵攻が開始される。それまでがダルい分現代戦の描写はカタルシスがあり引き込まれる。 前作でもそうだけど、米軍がやたらワンサイドゲームになるのは、本当なのかなあと疑問に思っ…

「武田信玄 林の巻」新田次郎著

武田信玄二巻。 今川義元が桶狭間で討ち取られ、信玄は駿河取りの計画を進める。 北信濃の支配権を得るために川中島に海津城を築城。 前半のクライマックスたる上杉との川中島の戦いが勃発し、両軍大激戦の未、海津城を確保した武田軍が勝利。北信濃の支配権…

「武田信玄 風の巻」新田次郎著

全4巻の最初。新田次郎の息子の勝頼の話は先に読んだ。 武田晴信が父の信虎を追放して、家督を継ぎ、 信州の諏訪、小笠原、村上と戦いを繰り広げる。 最初の頃から結核の気配があり、体調不良だと判断がおかしくなる。 晴信は戦上手と言われるものの、話の中…

「大戦勃発」1,2 トム・クランシー著

ジャック・ライアンものの全4巻のうち1,2。 前回合衆国崩壊でライアンは大統領になり、イスラム共和国を粉砕しました。 今回、ライアンは大統領選挙に勝利して大統領を継続中。(大統領は向いてないとことあるごとにぼやくのは若干見苦しい。) 日本、イラン…

コロナウィルスワクチン

コロナウィルスワクチンを2回うちました。 職種接種でモデルナ、7/8、8/5とうちました。 一回目は9時頃にうち、注射自体は全然痛くない。その日はそのまま仕事に。 じわじわ肩の痛みとか、全身の倦怠感が進み、その日の深夜には37.0になりました。 行きつけ…

「ある町の高い煙突」新田次郎著

日立鉱山の煙害と戦う村の青年のお話。ある町というよりある村ですな。 公害問題は企業と地元との闘争になるものだけど、この話ではなんとか踏みとどまって、企業が投資して大煙突を立ててなんとかするという方向。なんとかならない可能性もあったよな。 村…

滋賀県

夏休みで親戚の子供が来て、城に行きたいというので滋賀県方面へ。 23日は安土城へ行き、長浜で一泊。 24日は竹生島、彦根城へ行き、帰宅。 このクソ熱い時期に城に行くのは自殺行為ですね(;´Д`)

「藤井聡太論 将棋の未来」谷川 浩司著

谷川先生による藤井聡太がいかにすごいかという話。 結論は全部すごい。 同世代にライバルはおらず、これからの世代から出てくるだろうとのこと。 勝率ばかりを見るのではなく、勝ち越し数を見るべきで、すでに渡辺名人の勝ち越し数の半分になっているそうな…

「サラブレッドに「心」はあるか」楠瀬 良著

サラブレッドがどのように行動するかを実証的に検証した結果を紹介。 馬が競馬のゴールを知っているかという疑問について、武豊は知っていると回答するも、別の騎手は馬は騎手の気持ちに反応するだけという。馬に限らず、動物は普段から一緒にいる人の気持ち…

「天璋院篤姫」宮尾登美子著

大河ドラマ原作、13代将軍の御台所篤姫の生涯。 島津の分家から本家の姫とされて、将軍家へ輿入れ。 将軍家定は病弱で、すぐ他界。 14代将軍家茂には和宮が輿入れして、本の後半では天璋院と和宮の愛憎がメインでした。 天璋院は大奥の総帥で、人格器量すご…

「昭和新山」新田次郎著

表題作昭和新山と他短編6話。 太平洋戦争中に有珠山近くの開拓地で隆起が始まり、それを観測する郵便局長の話。火山ができてしまい開拓地の住民は住めなくなって退散。郵便局長は自分の土地を売って新山の土地を購入。戦後に注目を浴びて観光地になる。土地…

「合衆国崩壊」3,4 トム・クランシー著

全4巻のうちの後半。 前半で伏線を張りまくって、後半でがんがん回収するわけですが、3巻ではライアンの娘への襲撃とエボラウイルステロの発生、4巻でウィルステロへの対策、第二次湾岸戦争と進みます。 娘への襲撃は警備隊が体をはってテロリストを撃退する…

アイドルホース列伝 1970-2021

ハイセイコーからソダシまで、101頭の思い出。 私が競馬を見始めたのはナリタブライアンが三冠を取った頃。 次の年にライスシャワーが7歳で天皇賞を勝ち、偉い馬だなあと思ったら、宝塚記念で死んでしまって呆然とした。そういう思い出があるので、ウマ娘で…

「レッド・メタル作戦発動」上下 マーク・グリーニー著

トム・クランシーの共著者をやっていたマーク・グリーニーによる、現代戦争。 トム・クランシーのレッドストーム作戦のリバイバル的なものか。 レッドストーム作戦は、ソ連軍が中東の石油を確保するために、NATO軍に攻撃をしかける話で、レッドメタル作戦は…

ゴジラvsコング

IMAX3Dで見ました。 オープニングでトーナメント表が表示されて激ワロ。 コングが主人公で、番長ゴジラとひたすらドツキ愛します。 物理とかストーリーの整合性はあまり気にしてはいけない。 前に見た映画ファーザーに比べると、前編ノーストレスで満足度大。

「武田三代」新田次郎著

信虎、信玄、勝頼の武田三代に関する短編集。 信虎の最期はマジカヨって感じ。武田家って、家臣が詰腹切らされるの多くない? 前に読んだ武田勝頼では穴山信君は悪役だったけど、ここではそんなに悪くなさそう。

ファーザー

アンソニー・ホプキンスがアカデミー主演男優賞を受賞した映画。 認知症の老父からの視点で描かれた内容で、 時間、場所、人、物が常に混乱していて、見ていると常に緊張感を強いられる。 スリラーとかだと最後は落とし所がありそうだけど、これは最後までな…

「合衆国崩壊」1,2 トム・クランシー著

ジャック・ライアンものの全4巻のうちの前半1,2巻。 前作日米開戦の最後、ジャック・ライアンの副大統領就任式で、日本人パイロットによるジャンボジェット神風アタックで、国会がほぼ全滅。大統領、主要閣僚、国会議員がほとんど死亡という大惨事に。ライア…

「三体III 死神永生」上下 劉 慈欣著

三体シリーズ最終巻。前作できれいに終わったかと思ったら、人類の命運はこれからだった。 主人公の程心は主体的なキャラじゃなくて、歴史のターニングをめぐる狂言回し的な役割かな。 前作の黒暗森林理論はかなり関心したけど、今作はさらに発展させて作者…

「城郭考古学の冒険」千田 嘉博著

千田先生はテレビに出まくってるから、研究してるのかなあと思ってたけど、織豊系城郭の第一人者としての自負に溢れた本書を読んで、結構すごいんだなと見返した。 主に信長、秀吉、家康に関連する城の紹介が多く、過去の資料や現地調査から、過去の城址のあ…

「現代ロシアの軍事戦略」小泉 悠著

ソ連崩壊後のロシアは、経済力も技術力も先細りなのに、クリミア併合に成功するなど軍事的に大きな地位をしめているのはなぜか。ハイブリッド戦争とは何か、という内容。 ネットによるハッキング、世論誘導、ドローン技術等、ハイブリッド的な非軍事手段に力…

「生き残った帝国ビザンティン」井上 浩一著

1000年間生き残ったビザンチン帝国のお話。 ローマ帝国の正統な後継であるという伝統意識があるから残ったわけだけど、伝統の裏で現実に合わせて政体を変えてきたから生き残ってこれたという解説。 国力がある時は拡張して、イタリアとか含む大帝国になるけ…

「100年の難問はなぜ解けたのか 天才数学者の光と影」春日 真人著

NHKスペシャルによる、ポアンカレ予想を証明したペレルマンの話。 ペレルマン以外にも、ポアンカレ予想を証明するための道筋を拓いた数学者たちも取材していて、多士済々で面白い。 ペレルマンはトポロジー的手法ではなく、物理学的手法を使ったと言っても、…

「フォン・ノイマンの哲学 人間のフリをした悪魔」高橋 昌一郎著

20世紀前半に活躍したフォン・ノイマンの伝記。 マンハッタン計画で爆縮レンズ計算したというのは聞いてたけど、それ以外にも非常に広範囲に活躍したのね。 フォン・ノイマン以外にも第二次大戦のヨーロッパからアメリカに逃げてきた科学者たちの逸話も豊富…

「専門医が教える 新型コロナ・感染症の本当の話」忽那 賢志著

忽那先生による新型コロナの解説本。 先生の文書はよくネット記事になっているので、それをまとめた感じ。 コロナ以外の感染症全般の解説が詳しく、非常に勉強になった。