「合衆国崩壊」1,2 トム・クランシー著

ジャック・ライアンものの全4巻のうちの前半1,2巻。

前作日米開戦の最後、ジャック・ライアンの副大統領就任式で、日本人パイロットによるジャンボジェット神風アタックで、国会がほぼ全滅。大統領、主要閣僚、国会議員がほとんど死亡という大惨事に。ライアンが繰り上げ大統領になったところで終了。

本作1,2巻は新大統領ライアンによる再建国のお話。首脳が全滅した場合のシミュレーション小説的な趣がある。

ホワイトハウスにおける大統領一家の生活がいかに大変かよくわかった。大統領の配偶者や子供にはなりたくねえな。

本筋とは別に、イランイラク統一イスラム国家成立の流れ、エボラウイルス生物兵器として使われる準備の話などが平行して走る。

イラクがイラン主導で併合され、シーア派イスラム国家になった場合、周辺のスンニ派国家には悪夢であるし、旧ソ連〇〇スタンへの影響力も増大し、ロシアにとっても脅威となる。

いろんな視点をザッピングして話を平行して進行させて、最後に収束させるのはいつものトム・クランシーだけど、今回は全4巻とくそ長いし、視点も多いし、読むのがなかなか大変。