「幕府パリで戦う」南條範夫著

徳川昭武のパリ万博参加の随行員である渋沢栄一の活躍。

昭和初期に青年が渋沢翁からの聞きがたりという形式だけど、南條先生の実話なのか?どこまで本当なのか・・・

薩摩を援護するイギリスと幕府を援護するフランスによる暗躍があり、使節団の財政を握る渋沢は幕府のフランスへの大規模な借款を成功させるのを任務としているけど、渋沢はそれは日本のためにならないと密かに失敗するするように仕向けるとか、個々人の思惑も絡まってなかなか難しい構図。

使節の通訳を担っていたアレキサンダーシーボルト(有名なシーボルトの息子)は実はイギリスのスパイで、徳川昭武を取り込んで、薩摩と幕府に二股かけようとしていたそうな。結局鳥羽伏見の戦いで幕府が負けて、徳川昭武の利用価値は無くなるわけだが・・・

渋沢は財務をこなしたり、スパイと戦ったり、忙しい傍ら、経済の基礎を身につけ、日本経済の立ち上げに大いに貢献したとの話。