内ゲバ

台風が来てるので部屋に引きこもってゲームとかで時間をつぶす。

古来より最も凄惨な戦いは内ゲバであります。憎らしい身内は他人の敵より恨みが深いのです。ドイツのプロテスタント諸侯はトルコと組んでドイツカトリック諸侯を挟撃してますし。といってもプロテスタント勢力はフランス王も引き込んでいるんで単純にプロテスタントカトリックでもないんですけどね。
日本の例だと、徳川宗家の最大の敵は御三家でした。幕末の尊皇攘夷思想は元はといえば水戸光圀大日本史を編纂したことから始まります。光圀は徳川家康の孫で、将軍綱吉は家康のひ孫なんで、俺のほうが血筋的に上なのになんで下やねんといった感情がありまして、そして大日本史という古来からの日本の歴史を編纂し、日本の本当のあるじは天皇家であることを示したわけです。徳川宗家は偉そうにしてるけど天皇の前だと水戸家と大してかわらんだろという理屈です。その思想が徳川幕府を滅ぼす要因の一つとなるわけですな。実際は幕末では水戸藩は観念論が強すぎて内ゲバしまくって人材がいなくなって活躍することはありませんでした・・・だけど倒幕軍にさっさと加わって先兵となったのが尾張藩なわけでやっぱり身内は役にはたたんかったのでした。最後まで徳川幕府に忠誠を示したのはあんまり幕府に縁が無さそうな東北諸藩で、単に田舎で情報が遅くて尊王思想が行ってなかっただけともいえます。幕末に官軍にぼこられた恨みからまわりまわって大正昭和の将校に東北人が多いのは歴史の面白いところですな。