「日米同盟の地政学:「5つの死角」を問い直す」千々和 泰明著

はじめに、ポツダム宣言スターリンの署名がないのはなぜかという話があり、外交軍事の世界の恐ろしさに戦々恐々とした。

日米同盟と日韓同盟は極東一九〇五年体制を守るための両輪という話は著者の別の書でもあった話であり、一国平和主義は成り立たないというのは同意。

現在の議論には出口戦略が欠けているというのはその通りであり、実際に極東有事が発生した際の想定内容はありそうな内容である。

中国との戦争の終わらせ方は、中国政府を打倒するのが困難であるから、どこかで妥協点を見つけて講和する必要がある。実際には米中が主となって交渉することになる。日本は人的被害が出たらすぐに国民の腰が引けて、中国に足元を見られることになりそう。