「日米開戦」トム・クランシー著

恐怖の総和の次の話。トム・クランシー読むと核兵器に詳しくなるな。

大陸弾道ミサイルの先端はウラン238劣化ウラン)でできている。大気圏突入に耐える材質であり、かつ核融合で発生する高速中性子によって核分裂を起こす。えげつない構造やね・・・

恐怖の総和でファウラー大統領は退任し、ダーリング副大統領が昇格。ライアンは安全保障補佐官に。

日米貿易戦争の最中で、アメリカの新しい貿易の法律で日本の輸出産業は壊滅的打撃。産業界を牛耳る矢俣は入念の準備の末、アメリカへの攻撃を開始する。

アメリカへの攻撃方法はよく考えたなあという巧妙な方法で、証券屋のシステムにトロイの木馬を仕掛けてアメリカ経済を停止、日米軍事演習中に奇襲して空母と原潜を無力化、サイパンを占領、核ミサイルの配備と日本スゲーって感じ。

とはいえ太平洋戦争と同様に、アメリカに打撃を加えれば講和に応じるだろうという甘い予想は通じないわけで、状況を逆転されていく・・・

早期警戒機をステルスヘリで奇襲って実際に可能とは思えないけどかなり燃えるシチュエーション!

最後にライアンが副大統領に昇格。議会での就任式で日本人パイロットが復讐のためジャンボジェットで特攻してきて大統領が死亡。ライアンが大統領に昇格して話は終了。1994年の本で911事件を予感させるのはすごい。この世界線、副大統領からの昇格多すぎじゃね?