「ソ連核開発全史」市川浩著

ソ連初期の核開発から、崩壊後ロシアの状況まで。

アメリカに潜入しているスパイの情報で開発したと思ったら、防諜工作のお陰で全情報が取れていたわけではなく、ソ連技術者による研究開発の重要性も大きかったとのこと。

初期の黒鉛炉の成功から、原子炉の大型化が進んでいくのですが、実際は初期の黒鉛炉も問題山積みで、拙速に大型化しても解決しているわけではないという。

作業者の平均被ばく量が1Sv近くあったとか恐ろしいことが書いてある。ソ連自体に発生した核廃棄物は未だに発電所敷地内に積んであるとか、北極海に垂れ流しとか、おそロシアなことが多い。

ソ連崩壊で中断したかに見えた原子力業界は近年のロシアで原子力ビジネスとして復興してきている。今のウクライナ戦争で新たな核の危機になりかけているのでどうなることかという〆