「ソ連史」松戸清裕著

1917年の革命から1991年の崩壊までソ連が実際にどんな国家だったか解説する新書。
イメージ的には革命直後の大混乱とかスターリンによる大粛清とか大祖国戦争とかやたら悲惨なイメージが強かったのですが、スターリン死後のフルシチョフ以降はあまり知らなかったので勉強になりました。
1960年代までは戦後復興から冷戦と国力が回復して成長していましたが、それ以降は停滞に入り、むしろ過剰な社会保障で国民がろくに働かなくなっちゃった。
1984年」みたいな思想統制された全体主義な感じかというとそうではなくて、共産党は国民の不平不満を汲み取って国民生活の改善に向かって努力するような一面もあったそうです。
こうしてみるとソ連崩壊からもう20年以上たったんだねえ。個人的には共産主義は敗退した思想で、まだハマっている人は頭が弱すぎると思ってるんだけど、総括する流れがもっとあっても良いんじゃないかと思います。