「第二次世界大戦 四巻」チャーチル著

戦局は転換し、連合軍の攻勢が開始され、戦争は終結へ。
オーバーロード作戦(ノルマンディー上陸作戦)とチャーチルが主張するイタリア侵攻との間で若干の綱引きがあります。
チャーチルソ連軍の東欧への進出に危惧している一方、アメリカの面々はソ連への見通しが甘いという描写になってます。そして冷戦につながるわけですね。
チャーチルが言い訳している通り、第二次世界大戦はドイツのポーランド侵攻から始まったわけで、戦後のソ連によるポーランドの属国化は大義の行方がどっか行った感があります。
アメリカが原子爆弾実験に成功した時に、チャーチルがこれで対日戦は早期終結できると喜んだという描写はちょっと驚きましたが、イギリスの立場からするとそんなもんかなと思いました。
日本戦終結前に選挙で負け、チャーチルは降板でお話終了はちょっと唐突ですが、エピローグが結構詳細なので、チャーチルのその後の考えがわかって興味深いです。