「幕府軍艦「回天」始末」吉村 昭著

戊辰戦争の終盤、幕府海軍の話。

当初は幕府海軍のほうが新政府海軍より強力だったものの、船の故障や新政府海軍の増強でパワーバランスが反転していく。

政府側に新鋭艦甲鉄が加わり、これをどうにかしないと敗北必至ということで、甲鉄を拿捕するための宮古湾海戦が企画される。

幕府の旗艦回天と軍艦2隻で乗り込もうとするも、2艦は途中で故障して結果回天だけで突入することになり、損害大で結局うまく行かなかった。

この時点で実質的な勝敗は決定し、箱館戦争では海軍の戦力差で幕府海軍は無効化され、軍艦からの砲撃で五稜郭も大損害を受け戦争は終了した。

宮古湾海戦がうまく行っていたら、政府軍の北海道への輸送は困難になり、戦争の行方は違っていたのかなあと思ったり。