「王室と不敬罪 プミポン国王とタイの混迷」岩佐淳士著

タクシン派と反タクシン派の対立構造がよくわかっていなかったのですが、この本で内実を知ることができました。

反タクシン派は王政派で、王を頂点とした秩序を守ろうとする。都市部と農村の格差は解消されない。タクシン派は自由主義的なタクシンによる改革で、農村部の所得向上を目指したため農村部の支持が多い。普通は都市部がリベラルで地方が保守的ですが、タイでは立場が逆転している。さらに王の権威が絶対化しているのが混迷に拍車をかけている。

プミポン国王は名君であったが対立構造を残したまま逝去し、不祥の息子が後を継ぐと。今の国王はネットで見る限りではヤバそう。