「先住民から見た世界史 コロンブスの「新大陸発見」」山本 紀夫著

コロンブスによる新大陸発見後の大陸間の物の行き来をコロンブス交換と呼ぶが、著者は交換と呼ぶにはバランスが悪すぎると具体例を述べる。

旧大陸はトウモロコシやジャガイモで人口増加して利益を得る一方、新大陸に持ち込まれたサトウキビで奴隷によるプランテーションが進んで収奪される。

天然痘などの病気で新大陸の先住民は激減する。

牛や馬が持ち込まれ、北米先住民は馬を得ることで農耕から大平原でバッファローハンターになる。

等々、収支として新大陸先住民は収奪されまくりというお話。先住民がトウモロコシやジャガイモを品種改良して全人類に与えた恩恵はもっと重視されて良い。