「自爆する若者たち」グナル・ハインゾーン著

人口問題で、テロの起きる本当の条件は「ユース・バルジ」であると論じる本です。
バルジというのは突出部という意味で、人口ピラミッドで若者が突出している社会は不安定になるのですな。
アフガニスタンパレスチナなどは女性が一生の間で生む子供の数が6人から7人という状況で、次男や三男が大量にいるわけです。テロ組織はいくらでも余った若者をつれてくることができる。
そういう余っている若い男が大量にいる社会は歴史に見ると大航海時代のヨーロッパが代表的。カトリックの教えで避妊禁止でバカスカ増える。国にいても上がり目のない若者はどんどん新世界へ進出していくことに。
現代は逆にヨーロッパ等の先進国は子供が全然生まれなくて、人口の維持も出来ない有様。中東やアフリカ諸国の「ユース・バルジ」の圧力は恐ろしい状況です。宗教対立などの戦争やテロの原因は後付で、本当の原因は「ユース・バルジ」の有り余るエネルギーだそうです。
この本の悪いとこは、原文が悪いのか訳が悪いのか意味不明な文章が結構多いところ。でも内容は実に恐ろしい・・・