「仏教誕生」宮元啓一著

中村元先生の系列の宮元先生の仏教解説本。仏教単体ではなく、外道と言われた他のインド思想とのからみも含めて考察したもの。1995年に書かれたものだから今はどうなっているかわかりませんが、この本での考え方は結構正しいと個人的に思います。ただ何分大昔の釈尊の考えたことを実際に証明することは不可能ですわねえ。
大乗仏教の言ってることは釈尊の言ってることとは離れちゃってて、涅槃や三昧を覚りの境地と勘違いしちゃってる。四聖諦を通じて智慧を得るのが覚り、つまり生のニヒリズムであるということですな。自分はこのあたりはゲーデル不完全性定理で言っていることだと思っているんですが、所詮は私の思い込みなので真実かはわかりません。