「深海の使者」吉村昭著

第二次大戦時、枢軸国側の連絡手段として用いられた、潜水艦による輸送作戦のお話。

五回実施されて、無事往復できたのは一回だけという・・・

終戦間際のドイツにおける受け入れ側のお話が興味深い。

ノルマンディー上陸作戦でフランスに連合軍が橋頭堡を確立し、潜水艦の受け入れ港がなくなってしまう。

終戦直前にデンマークからUボートが出港するも、大西洋でドイツが降伏し、乗っていた日本人が自決するエピソードでは、ここで生き残っていれば戦後復興に活躍できたのになあと悲しい。