「レインボーシックス」3,4巻 トム・クランシー著

全4巻のうち後半。

レインボーの存在に気づいた悪の組織がクラークの妻子がいる病院への襲撃を実施。

立てこもり犯への精神科医の説得が素晴らしい。

最後の黒幕として、環境主義者たちによる人類抹殺計画が発動寸前まで行き、レインボーによって阻止され、最後は環境主義者のアジトに急襲して終了。

最後はわりとあっけなくって、病院襲撃が最後の山って感じ。

全体的にレインボーの戦闘能力が高すぎて、事態が動き出すとあっという間に終わっちゃうんだな。準備が重要、ということでそんなもんかもしれない。

グレイマン

ネットフリックス。

原作のマーク・グリーニーのグレイマンは未読ですが、マーク・グリーニーの作品はトム・クランシー経由でよく読んでいます。

これはCIAのエージェント同士の追いかけっこで、予算が潤沢だから歴史的街並みやお城でがんがんドンパチします。歴史的建造物とか路面電車とか本当にぶっ壊したわけじゃないよね・・・

エージェントは戦闘能力高すぎで、なんとなく刃牙のキャラっぽい。

プラハの市街戦は目的と手段を間違えてませんか・・・?一人殺すのに特殊部隊の団体と警察で市街戦やる必要はあったのか。最後になんかもみ消したっぽいけど、無理じゃねと思ったり。そのへんはマンガチック。

ストーリーは気にせず、潤沢な予算のアクションはすごいので見る価値あり。

円 劉慈欣短篇集

三体の作者の短編集。

地火」作者の実体験が元になっているのか?黎明期の科学に対する絶望感か?

詩雲」人間の文化に興味を持った異星人がすべての漢詩を記録するお話。オチはまあそうなるだろうなと言う感じ。妄想をかなりの力技で実現するという感心させることしきり。

」三体に出てくる人間計算機のスピンオフ。実際に計算を完遂して欲しかった。

神々の山嶺

フランスのアニメ映画版。

漫画版は最初のシーンしか読んでないので、途中からどうなるかは知らなかった。

登山は痛々しいシーンが多くて、見ていて精神力を削られる。メイドインアビスを思い起こさせるなあと思ったら、つくしあきとが神々の山嶺に大きく影響を受けているという対談記事があってさもありなんと思ったり。

登山家は死ぬまで達成するハードルをどんどん上げてる感じがあり、登山は自殺の一種なのかなあと感じたり・・・

 

「レインボー・シックス」1,2巻 トム・クランシー著

全4巻のうち前半。

有名なゲームシリーズの原作本。

ジャック・ライアンシリーズのスピンオフで、ジョン・クラークが長官となって、国際対テロ組織を設立。いろんな国籍の隊員を集めたのでレインボーといいます。

1,2巻ではハイジャック、銀行立てこもり、豪邸立てこもり、テーマーパークで子供たちを人質にして立てこもりの事件を解決します。

対テロは定石的な手順があって、それにそって作戦が展開するのね。

シリーズの最終的な黒幕は環境テロリストっぽくて、人類を大量殺戮するためにウィルスを開発中。最終巻あたりで対決することになるでしょう。バイオテロは過去に「合衆国崩壊」で実行されており、この本でも言及されている。

「阿片戦争」3,4巻 陳舜臣著

全4巻のうち後半。

清軍は広州の守りを固めるも、イギリス軍は北上し天津付近を攻略。道光帝は気弱になり、林則徐は解任される。

いったん和平に向けて交渉が進められるも、道光帝は再び主戦論に転じ、イギリス軍は攻撃先を自由に選べるので清軍は各地で各個撃破される。揚子江に侵攻し、北京への大動脈の運河が握られるに当たって、道光帝は戦意を喪失して和平に至る。南京条約で、清は自由貿易になり、香港はイギリスに割譲された。

イギリスは清の生命線が運河にあるということがわかっていたのは、後のペリー艦隊による江戸湾封鎖につながると感じました。

清は各地に派遣された満州旗人部隊と現地の漢人とで紛争が絶えなかった。漢人にとっては満州人と白人はどちらも異邦人であり、後に民族主義につながっていく。また官軍が不甲斐ないので、各地に民間の防衛隊が発足し、イギリス軍にかなり善戦した。これも後の郷党として清を弱体化させた軍閥の元になった。