「サイゴンのいちばん長い日」近藤紘一著

サイゴン陥落時に現地駐在のサンケイ特派員が見聞きした情景。

映像の世紀では、サイゴンから逃げてきたヘリが空母に乗り切らずに海に捨てるシーンを見て、実際のサイゴン陥落はあんまなかったと思う。

大変だったのは政府関連の人間で、庶民はわりと日常を維持していたような描写。お金が出回らないとか大変なことはあるんだけど、大量虐殺とか飢えとかはなかった感じ。

筆者はベトナム人女性と結婚していて、その一族と家族として付き合っている描写が、ベトナム人の気質を知る上で参考になる。

ベトナム南北の気質の違いというのも知らなかったので勉強になった。

ノートPCメモリ増設

ノートPCを新調し、古いノートHP Pavilion 15-ab200は親戚の子供にあげることに。

https://shpolsky.hatenablog.com/entry/20160526/p1

さすがにメモリ4GBは良くないので、大須行って安いメモリ4GBを1600円くらいで買ってきました。

分解はこのへんのページを参考にしました。

http://paagee.com/hp-pavilion-15-ab200-bibouroku/

http://hulhulhu.hatenablog.com/entry/2016/02/06/013834

 

カバーを開けるときに、ヒンジ側の辺がはずれなかったので、カバー付きのまま作業をするはめに・・・どうも外す必要があるネジがまだあったっぽい。

カバー付きのままメモリを増設するのは大変だった。あんなに回路を手で触って良いのか・・・

PC起動してみてメモリ認識したので良し。どっちかって言うと、HDDが遅いのが問題な気がします。あとは初期化してお渡し。

「息吹」テッド・チャン著

待望のテッド・チャンの新作だ\(^o^)/

「商人と錬金術師の門」「息吹」めちゃくちゃ名作なんだけど・・・既読だった(ノД`)

アンソロとかで読んだのかな。

全体的に自由意志がテーマの作品多し。

「不安は自由のめまい」は最初どういうシステムか理解できなかったけど、途中で認識できたら面白くなった。分岐一つ一つが唯一無二なんだね。自由意志が無いように見えて、傾向はあるというのは良い解釈。

あとは創造論が正しい世界とか、真実と自分のストーリーとどちらが正しいかとか、SFというより哲学的テーマがメインぽい。

「宇宙と宇宙をつなぐ数学 IUT理論の衝撃」加藤文元著

望月教授のIUT理論の一般向け解説書。

IUTは宇宙際タイヒミュラーのことで、際というのは国際という何かの間という意味だそうな。つまり宇宙と宇宙の間が宇宙際なんだな。

数論の和と積の絡み合いを解決するために、和と積を違う宇宙に置いて、宇宙際は限定情報で通信するそうな。

さすがに一般向けということで、さわりのふわっとした部分の解説だけではある。

ABC予想によるフェルマーの最終定理の証明はすごいもんだと感心。

和と積の絡み合いを解決できるのなら、数論においてかなりのツールになりそうではある。査読はいつ通るの?

「「悟り体験」を読む: 大乗仏教で覚醒した人々」大竹晋著

新潮選書。基本は禅宗で、真言宗や浄土宗等他の派の人も少し。

最初は菩提達磨から始まる中国禅の人の体験談で、その後は主に臨済宗の前近代から近代の体験談。

筆者の分析によると、悟りはいくつかの段階を踏むもので、最初の自他亡失体験は他の宗教でもありがちでこれだけでは悟りじゃない。自我の解消から叡智の獲得に至って悟りとのこと。このへんがアドヴァイタ系と仏教の違いなのかな。世界と俺は同一だ!で悟っちゃうのはアドヴァイタ系でよくある気がする。

曹洞宗の中には悟り否定派があって、沢木興道の影響が大なのだそうな。

自分語りになっちゃうけど、私は学生の頃、人の言動にとても悩んで、風呂の入っているときにふいに、自分があることについてこうだと思っていることとあることは全く乖離している。考えるということは幻想に近いと悟って、楽になったことがある。宗教は仏教の無常無我を除いて幻想だなと確信した。最近になってサピエンス全史で考えたことに近いことが文章化されてて、この作者は言語化してすごいなあと関心した。

ThinkPad E595

使っていたPCの調子がイマイチになってきたので、PC新調しました。

ThinkPad E595 価格.com限定 AMD Ryzen 5・8GBメモリー・256GB SSD・15.6型フルHD液晶搭載

https://kakaku.com/item/K0001197912/

追加のHDD1TBつけて税込み64900円。(ブラックフライデーはもっと安いらしい・・・)

 

前のPCは三年半前に購入↓。CPUスコアは前回の二倍弱程度で結構進化するものだね。

https://shpolsky.hatenablog.com/entry/20160526/p1

 

とりあえずブラウザの設定の移行とか、アプリのインスコとか。普段やることはネット見るくらいなので、特に面倒なことはない。

「21 Lessons: 21世紀の人類のための21の思考」ユヴァル・ノア・ハラリ著

ユヴァル・ノア・ハラリの新刊。前作の内容を踏まえて、どう生きればよいのか議論の種的なお話。

今日の人類の危機として、核、環境、破壊的技術がある。

感心した話として、自由主義というお話は20世紀はファシズム共産主義に打ち勝ったが、現在では力を失っている。とはいえ、ナショナリズムはローカルなものであり、グローバルな危機の三要素に対処することはできない。ナショナリズムが主流になることはない訳だ。何が来るかというと、前作でAIデータ主義になるようなこと書いてあったけどそうなるんだろうか。未来はわからんわな。

話の落ちがヴィパッサナー瞑想おすすめで締めててワロタ。確かに仏教の無常無我こそが真理だわな。