平家物語に出てきた女性の列伝。
大抵は夫や子供と死に別れて出家するパターン。平家物語は源氏物語と違って、庶民へ琵琶法師が語るものだから、庶民受けする展開が多いのだそうな。だから類型的なキャラ付けが多いのね。
最後の二位の尼が一番感動的。壇ノ浦で最期を悟って、安徳天皇に伊勢神宮と西方浄土に礼拝させ、波の下にも都がございますよと言って、三種の神器を身につけて安徳天皇と入水する。二位の尼は安徳天皇の母親で自分の娘の建礼門院は覚悟が足りてないと見ていたとの作者の見立て。なので二位の尼は自分で天皇と三種の神器両方とも持ってったのね。