「総員起シ」吉村昭著

銃後の戦いを取り扱った短編集。

題名の作品が一番印象に残った。戦中に瀬戸内海で演習中の潜水艦が事故で沈没。水中で脱出した数名を除いて、水中に没したという。

メインは戦後の引き上げで、こうやって引き上げるんだと感心。空気の残っている区間に入ったら、乗組員が寝ているかの状態で死体がきれいに残っていたというのは驚きの現象でした。開けたらすぐに腐敗が進み始めたというのもファンタジーのシーンみたい。