「合衆国崩壊」3,4 トム・クランシー著

全4巻のうちの後半。

前半で伏線を張りまくって、後半でがんがん回収するわけですが、3巻ではライアンの娘への襲撃とエボラウイルステロの発生、4巻でウィルステロへの対策、第二次湾岸戦争と進みます。

娘への襲撃は警備隊が体をはってテロリストを撃退するわけで、子どもたちへの思いが絡んでくると涙腺が緩んでしまいます。

ウィルス蔓延は時事ネタですね~。クランシーの未来予知能力はなかなかのもの。

ウイルスでほとんどの部隊が動きが取れない中、無事だった少数の部隊をサウジに送り込んで第二次湾岸戦争をやりますが、現代の情報テクノロジー(C4ISR?)であんなに圧倒できるんでしょうか?実際にイラク戦争ではかなり圧倒したわけですが。

アメリカ国内の爆弾テロの話は特に回収されなかったのですが、なんだったんだろうか・・・最初は使おうと思ってたけど使えなかったのかな。

アイドルホース列伝 1970-2021

ハイセイコーからソダシまで、101頭の思い出。

私が競馬を見始めたのはナリタブライアンが三冠を取った頃。

次の年にライスシャワーが7歳で天皇賞を勝ち、偉い馬だなあと思ったら、宝塚記念で死んでしまって呆然とした。そういう思い出があるので、ウマ娘で萌キャラ化されるのは違和感があってこのゲームはやれない。

「レッド・メタル作戦発動」上下 マーク・グリーニー著

トム・クランシーの共著者をやっていたマーク・グリーニーによる、現代戦争。

トム・クランシーのレッドストーム作戦のリバイバル的なものか。

レッドストーム作戦は、ソ連軍が中東の石油を確保するために、NATO軍に攻撃をしかける話で、レッドメタル作戦はロシア軍がアフリカのレアメタルを確保するためにNATO軍に攻撃を仕掛ける話です。

トム・クランシーの「合衆国崩壊」と並行して読んでいたので、両方とも台湾海峡危機が出てきたので話がバグった。

ヨーロッパ戦線ではポーランドによる肉を斬らせて骨を断つ的な復讐戦が熱い。ここだけでもお腹いっぱいになるけど、アフリカ戦線のロシア陸軍とアメリ海兵隊の戦いも熱くて二度美味しい。

アフリカロシア軍将軍の、米軍はテロと戦いすぎて正規戦の戦い方を忘れていると言って海兵隊をボコる展開がしびれるね。

攻撃型原潜の攻撃能力って一隻で戦況を左右する力があるのね。

ゴジラvsコング

IMAX3Dで見ました。

オープニングでトーナメント表が表示されて激ワロ。

コングが主人公で、番長ゴジラとひたすらドツキ愛します。

物理とかストーリーの整合性はあまり気にしてはいけない。

前に見た映画ファーザーに比べると、前編ノーストレスで満足度大。

「武田三代」新田次郎著

信虎、信玄、勝頼の武田三代に関する短編集。

信虎の最期はマジカヨって感じ。武田家って、家臣が詰腹切らされるの多くない?

前に読んだ武田勝頼では穴山信君は悪役だったけど、ここではそんなに悪くなさそう。

ファーザー

アンソニー・ホプキンスがアカデミー主演男優賞を受賞した映画。

認知症の老父からの視点で描かれた内容で、

時間、場所、人、物が常に混乱していて、見ていると常に緊張感を強いられる。

スリラーとかだと最後は落とし所がありそうだけど、これは最後までないんだな。

登場人物もシーンによって違う俳優になっていて、これは認知症による幻視なんだな。

最後のシーンから逆算すると、多分最初から、最後の場所で老父の見た幻覚なんだろう。

この映画の恐ろしいところは、これを見た人が、家族や自分自身も同様の体験をする可能性が高いということで、どんな映画よりも恐ろしい映画である。

「合衆国崩壊」1,2 トム・クランシー著

ジャック・ライアンものの全4巻のうちの前半1,2巻。

前作日米開戦の最後、ジャック・ライアンの副大統領就任式で、日本人パイロットによるジャンボジェット神風アタックで、国会がほぼ全滅。大統領、主要閣僚、国会議員がほとんど死亡という大惨事に。ライアンが繰り上げ大統領になったところで終了。

本作1,2巻は新大統領ライアンによる再建国のお話。首脳が全滅した場合のシミュレーション小説的な趣がある。

ホワイトハウスにおける大統領一家の生活がいかに大変かよくわかった。大統領の配偶者や子供にはなりたくねえな。

本筋とは別に、イランイラク統一イスラム国家成立の流れ、エボラウイルス生物兵器として使われる準備の話などが平行して走る。

イラクがイラン主導で併合され、シーア派イスラム国家になった場合、周辺のスンニ派国家には悪夢であるし、旧ソ連〇〇スタンへの影響力も増大し、ロシアにとっても脅威となる。

いろんな視点をザッピングして話を平行して進行させて、最後に収束させるのはいつものトム・クランシーだけど、今回は全4巻とくそ長いし、視点も多いし、読むのがなかなか大変。