「ウイルスは生きている」中屋敷均著

講談社現代新書。現代の定義ではウイルスは生物とされないのですが、ウイルスに関する様々な事例から、生物の定義を広くしてウイルスを含めても良いのではないかとの作者の意見。
ウイルスによる遺伝子の水平伝播の話が非常に面白い。一般的に思われている以上に、生物同士は依存しあって、遺伝子はまじりまくって、個体という概念はそれほど強固ではないとの説です。結構仏教的な世界観ですね。自己と非自己の境界はそれほど明確で無い。