「人はなぜ物語を求めるのか」千野帽子著

なんでも出来事にストーリーとして辻褄を合わせないと気がすまない、人の思考の枠組みについて解説した内容。
不幸があると、何かしら原因を求めてしまうのはよくあることですね。それをやりすぎると、宗教にはまったりします。
さらっと触れられていたけど、仏教の考え方に通じる点もあります。無我は、自分についての物語が幻想であるということを認識するという意味もあるかと思います。広い意味ではすべての定義の無効化と再構築の可能性だと思いますけれども。
前に読んだ「サピエンス全史」と合わせて、勉強になります。