「ゲゲゲの女房」武良布枝著

水木しげるの奥さんが書いた半生記。この本の最初に奥さんが自分の生地の紹介をされる文章を読んで、これは名文だと思いました。超スピード婚だったというエピソードはよく知られていますね。
激貧でとてもつらい生活のはずなのに全然感じさせないのは夫妻のキャラによるのが大きそうです。生活に余裕が無いのに、二人で協力して連合艦隊作ったというのが面白い。奥さんが漫画を書くのを手伝って、必死で原稿を作っていたのが、その時は無我夢中だったけど、後で思い返すと幸せだったのかもしれないという話にはジーンとしました。本当の幸せってのは、一つのことに無心で集中して取り組んでいる状態かもしれません。私も思い返すとそんな状態があります。