「秀吉の接待 毛利輝元上洛日記を読み解く」二木謙一著

学研新書天正16年(1588)に毛利輝元が秀吉に始めて謁見するために上洛した際の記録。
秀吉が九州平定後、北条攻め前夜といった時期か。とっくに毛利は政権に組み込まれているかと思ったら、まだ関係は微妙だったんですねえ。
ゲームとか小説だと大名の移動は描写なしでさっさと進むものですが、実際には風待ちとか何日も苦労しながら移動してるのが実感しました。新幹線乗ってりゃ数時間で到着なんて現代人からすると時間や距離感覚は違いますわなあ。あとは電話とかネットとかに慣れてると、情報の感覚、交友の感覚も全然違いますわね。譜代や国人衆との関係とか、父祖の代からの付き合いとか、いろんな義理もからみ合って大変。武将だけじゃなく、公家や坊主も結構顔出してきます。
北条も上洛していれば、180度考え方が変わっていた可能性大ですね。
気になったのは、讃岐が仙石領になってて、改易されたんじゃないのかと疑問に思いました。