「補給戦 何が勝敗を決定するのか」マーチン・ファン・クレフェルト著

ナポレオン、モルトケ、シュリーフェン等補給の実態を論じた内容。
近代以前は、後方からの補給は無くてほとんど現地調達、軍隊が一ヶ所に留まると食料がなくなるという事態になったので、軍隊は食料を得るために常に移動したとのこと。
ナポレオンは実は補給に関してはそれほど新しいことはしていない。(つまり現地調達にたよった)
モルトケは鉄道を効果的に使ったと言われているが、実は前線が進んでいくと鉄道はあまり効果的に使うことが出来なかった。これは第一次大戦も同様で、シュリーフェンプランは補給の観点からは破綻していた。
第二次大戦の連合軍は、ノルマンディー後の補給計画を厳密にやりすぎて、実際には計画通りにはいかなかった。猛将パットンは補給計画を無視して電撃戦をやりまくって大勝利した。
等々、補給が実に困難なことを示しています。