「楽毅」宮城谷昌光著

最終巻四巻。三巻までは中山国と趙との興亡で、楽毅は中山国の一武将として良く戦いますが、結局中山国は滅亡します。四巻では打って変わって、楽毅は燕に仕えることになり、時代は合従連衡の戦国時代末期になります。燕の昭王の悲願斉打倒に向け、複雑な外交活動を繰り広げた末、楽毅は燕趙楚魏韓の五ヶ国連合軍司令官として斉を攻略、これを打ち破ってほぼ平定するという前代未聞の功を建てることに・・・ってなんでこんな展開になるのか外交って恐ろしいですねえ・・・
中国戦国時代の外交の複雑さは本当に異常、本を何度読んでも意味不過ぎる!その複雑怪奇な状況を斉の征服まで持っていくとは楽毅はスゲーなあ。
その後燕は不運なことに昭王は楽毅の斉攻略中に亡くなり、次代の王は陰険で楽毅は他国に亡命、斉は田単によって回復されるのでした。昭王生きてりゃ秦にむざむざと統一されることはなかったのに・・・ってそうでもないか。