中国の歴史9 海と帝国 明清時代

前回は遊牧民の視点から遼から元が画かれましたが、今回は海の視点から明、清が画かれます。

江南の開発が進んだのは宋の時代で、この頃から南の生産力で北を食わせるという経済の流れが定まった。

元は江南の生産力で大都(北京)を支えるため大運河を建造したが、この時代の技術力ではうまく運用できず、海運を使う必要があった。江南で反乱勢力が独立したとき、元の運命は定まった。

元では銀で経済を回そうとしたところ、経済の爆発的成長に銀の供給が追いつかず、その混乱で滅びの道を辿った。明はそれを理解していたので、銀を用いず現物経済を回そうとした。後半では現物経済がうまく回らなくなり、混乱状態になった。

清の皇帝は、中国皇帝、満州族族長、遊牧民族のハーン、チベット仏教の大施主の顔を兼ねた。