「レオナルド・ダ・ヴィンチ」上下 ウォルター アイザックソン著

レオナルドのノートに焦点を当てた評伝。

モナリザとか最後の晩餐、展覧会で見たアンギアーリの戦いくらいしか知らなかった。

代々公証人の家に非嫡出子として生まれる。この時代に非嫡出子としてのデメリットはあまりなかったものの、公証人組合は非嫡出子が入るのを認めていなかったので、家業を継がなくてすんだ。祖父母の家で年の近い叔父を兄のようにして育った。実の母は農家の娘で、農夫と結婚して子供をたくさん生んだ。父は正式な結婚を何回かして、そのうち子供が何人か生まれた。レオナルドは父母と仲が悪かったわけではなく、父母の家にも遊びにいっていた。祖父が亡くなった後は芸術家の親方のところで住み込みの弟子になった。都市は人間関係がたいへんで、田舎の実母の家で実母の夫といる時が一番休まるとノートに記載した。ただ死ぬまで都会に住んだ。

光の挙動や、解剖による人体の構造を非常に研究し、絵画に成果を残した。ただ未完の天才であり、完成させずに放り出す事が多かった。

等々、すさまじい好奇心でいろんなことに首を突っ込んで、ノートには傑出した内容を残すも、論文にまとめることがなかったので、後世に残すことは少ないという結果でした。ただモナリザ等の傑作につながったのは偉大な業績と言える。