一次資料を元に、真田信繁の実像に迫ったという内容。
前半生は資料があんまりないのですぐ終わって、メインは大阪城の戦い。
真田の戦いというより大阪城全般が書かれていて中々面白い。
関が原をはるかに超える大規模戦闘で、両軍とも素人ばかりで、無理攻めからの死傷者多数とか、数人が撤退し始めると伝播して全線崩壊とか、大変だったね・・・
この本を読む限りでは、大阪夏の陣の最終局面の幕府軍はかなり危機的状況にあって、家康が戦死してもおかしくなかった。
お話の中では戦争はわりと秩序だって行われているように見えるけど、実際はかなりカオスで、全然予測不能なんだなあ。現実はチェスよりもポーカーで、いかに確率を考慮に入れるかというお話もあったね。
ナポレオンの漫画では、戦線崩壊をなんとかできるのが元帥だというシーンがあって、つい納得してしまう。