「神聖ローマ帝国」菊池良生著

講談社現代新書

神聖ローマ帝国の通史。全体を通しての歴史はよくわからなかったので参考になった。

神聖ローマ帝国東京ドイツ村とかカップ焼きそばみたいな、名前が全然実態と合ってないという鉄板ネタがある。

カール大帝がフランス・ドイツ・イタリアを統一して以降ローマ帝国の後継国家という自負があるんだな。途中からドイツ人の国になっちゃったけど。

ローマ教皇が即位されるから神聖かと思ってたら、実際は教皇に対抗して神聖とつけたのが最初だそうな。

皇帝は教皇やドイツ諸侯やフランス等の間でアップアップしてる可哀想な存在っぽい感じ。たまに強い時代もあるけど。

アウステルリッツ三帝会戦のくだりで、ロシア皇帝は東ローマの後継だが、フランス皇帝ナポレオンはまったく僭称という話はなるほどという感じ。会戦で負けたあと神聖ローマ帝国は解散になって、オーストリア皇帝と変わっちゃう。このへんはナポレオンを参考にしたのかという推測があり。

ヨーロッパユニバーサリスという中世のシミュレーションゲームがあって、HRE(Holy Roman Empire)はいつもまとまりが悪くて難易度が高かった思い出。