「海の祭礼」吉村昭著

ペリー来航前、白人とアメリカ先住民のハーフの青年マクドナルドはアメリカ社会に失望して憧れの日本に向かう。捕鯨船に乗って、偽装漂流で利尻島に上陸。長崎に送られ、迎えの船が来るまで監禁状態に。その間に英語の重要性を痛感していた通詞森山栄之助はマクドナルドから英語を学習する。

マクドナルド送還後、日本にペリー艦隊が来航し、激動の時代に突入するのだった。

英語を学習した森山は外交交渉の矢面に立つことに。

ペリー艦隊が日本来航に至る経緯、外交交渉の流れが詳細でとても参考になった。日本開国の目的は捕鯨基地の確保、米中間の太平洋航路の確立が主で、日本との交易はあまり重要視されてなかったのね。

幕末外交の過酷差には恐れ入る。舵取り誤ったら日本は植民地だったなあ。