「イネという不思議な植物」稲垣栄洋著

前半がイネの生物学的特徴で、後半が日本におけるイネの歴史的役割。

イネ科植物はそのへんの雑草かと思っていたら、実はかなり特殊な進化を遂げているとあってびっくり。乾燥地帯で生きるために成長点を下の方において、上部を食べられても成長可能。ケイ素で細胞を作ることによって、食べられにくくした。それでも草食動物は消化するための進化を重ねているわけだが・・・・

米は湿地で育てやすいかと思ったら誤解で、湿地では治水をして水をコントロールしないと育てられない。江戸時代より前は、水がコントロールできる谷とか山の中腹でないと育てられない。戦国武将が山に城を作っていたのは防御だけの問題ではなかった。

江戸時代になって平和になると治水をして新田開発が進むことになる。