「ソ連が満洲に侵攻した夏」半藤一利著

終戦直前のソ連外交、満州関東軍の見通しの甘さ、ソ連軍侵攻の苛烈さ、開拓民の悲惨さが語られます。

ソ連侵攻が起こってほしくないから、逆にソ連は日本の味方をしてくれるという夢想に終戦直前の日本全体が陥っていたという描写に、ソ連の非道ぶりを知ってるものとしては唖然とする。

よくソ連が中立条約を一方的に破ったから卑怯だというけど、日本も関特演やってるのでそこは責められることではないと思う。

終戦直前では、関東軍は7割を南方に引き抜かれて骨抜き状態。そんな状態で戦争を続けるのは無謀で、戦争の終わらせるのがいかに重要かが課題。終わらせるのは非常に困難ではあるが。

虎頭要塞のように敢闘した話は知らなかったので心に残った。