「エリザベス女王-史上最長・最強のイギリス君主」君塚直隆著

中公新書エリザベス女王の生涯。

エリザベス女王が非常に真面目な性格で、伯父や妹や子孫とは違って責任のある行動を常にとっているのは感心。

イギリスの君主、女王が国家元首である英連邦の元首、イギリスの植民地を起源とするコモンウェルスの首長という3つの立場があるという視点は非常に勉強になった。3つの立場が二律背反することもあるのだね。イギリスがECと加入したときはコモンウェルスとの経済関係は薄くなってしまった。女王はコモンウェルスを非常に重要視しているし、ECから離脱後はコモンウェルスとの経済関係は再び重要になるかもしれない。

昭和天皇が皇太子のときの欧州外遊で、女王祖父のジョージ5世から立憲君主とは何かという教えを受けたそうですが、エリザベス女王も1975年来日時に昭和天皇から教えを受けたそうで、その時のエリザベス女王の言葉に非常に感動した。