「国家はなぜ衰退するのか」上下 ダロン・アセモグル著

豊かな国と貧しい国の差はどこにあるかを論じた内容。

「銃・病原菌・鉄」だと地理とか動物とか植物が原因と言ってたと思うけど、この本ではそれはあんまし関係なくて、政体が問題なのだそうな。収奪的な政治だと負のインセンティブが生じて繁栄しないということだな。

ローマが共和制から帝政になったのが衰退の原因というのはおかしくねと思ったけど、全体的にはそんなにおかしくないような気がする。ひたすら事例の紹介が続くので、そのへんは飛ばし読み。

現代中国は収奪的政権で成長は長続きしないと言っているのが注目点ですね。今は農村部を収奪して沿岸部で成長しているわけで、それがどうなるのかなという感じです。