「新リア王」高村薫著

晴子情歌の続編。晴子情歌で漁師だった息子が禅宗の坊主になって、寺に実の父親の政治家が突然訪ねてくる。そして対話篇へ。

政治話と寺の話が交互に語られる形。両者とも、著者はどうやって政治家や坊主の心情を取材したのか不思議でならん。青森の政治家が、新幹線や原子力関連施設を誘致するあたりの描写は鬼気迫っておるな。

結局息子の修行は外面だけで、内面は全然なんだな。

結局母晴子がモテモテという落ちだったりする・・・

そして三部の太陽を曳く馬へ。今回ヤバさを醸し出しつつ登場しなかった孫が、次作でとんでもないことになったのは覚えているけど、息子も出てたはずだけどどうだったかな。再読するべきか。