「剣の四君子・日本名婦伝」吉川英治著

青空文庫。剣士伝と、著名人の妻のお話。道徳の題材みたいな内容で、今となってはちょっと読みづらい。
高橋泥舟が夢の中で兄の山岡静山から槍の奥義を学んだという話が面白い。三舟の中で泥舟はあんま話に出ないね。
谷干城夫人の話は西南戦争の熊本城防衛戦の話で、ベタな展開ながら城内で出産した奥さんの夫が致命傷を負って、谷干城婦人が奥さんに夫の臨終を告げて子供を夫の元へ連れていくシーンとか、砲弾の中草摘みに行くシーンとか、明治の人の健気さに目頭が熱くなりました。