「空海求法伝 曼荼羅の人」陳舜臣著

今度放映される映画空海の原作は夢枕獏なわけで、こちらはファンタジックな冒険譚。
陳舜臣先生のは歴史書ってこともないけど、人と人のつながりを重視した唐における日々のお話。
空海があらかじめ自分の名前を広がるように仕向けたとか、いかにも陳舜臣っぽい描写。そういうとこがあっても、青竜寺での恵果和尚との話はなんでやねんってスピード。
唐の皇帝とその周りの権力闘争なんかがよく触れられていたり、仏教以外の宗教の人と話したり、時代の雰囲気が感じられるようなお話でした。