「病の「皇帝」がんに挑む」シッダールタ・ムカージー著

人類とがんの戦いの歴史。がんについて、自分はほとんど知らなかったんだなあと思い知りました。

初期の治療は、関連部位を全切除か、強烈な抗がん剤を打ちまくるかで、患者がとても悲惨。

薬ががんに効くか、がんの原因は何か、統計で意味のある数値を出すのはとても難しい。今でも過剰診断とかほとんどの人は理解できていないと思う。若いうちから検診やりましょうとか無批判によく言うし。

遺伝子解析でがんの正体に迫る話にはとても衝撃を受けた。がんの原因は実は人間の遺伝子自体である。がんの能力はすべて人間の遺伝子が変異したもので、がんは人間の歪んだ鏡像であると。悪の正体は人類だったみたいな展開だなあ。

免疫療法オプシーボの話はなかったので残念。