「世界の歴史〈7〉大唐帝国」宮崎市定著

河出文庫。宮崎先生による中国の歴史。題名は大唐帝国とあるけど、漢末三国志から晋五胡十六国五代十国隋唐と中国の古代末期から中世の時代のお話です。
古代は都市国家の延長で、漢末の景気低迷、地方の開拓、遊牧民族の侵入、南方開発・・・と社会構造の変化の解説も多く参考になります。
三国志の時代は禅譲しても先の天子は安穏だったのに、五胡十六国移行はほぼ先の皇室皆殺しって文明が退化してるような・・・中世はむき出しの権力が物を言うそうです。
北周隋唐と武川鎮軍閥出身者が権力の中枢を占めるという構造は面白い。李世民の活躍はもうちょっと詳しく読みたいところです。