「安土往還記」辻邦生著

背教者ユリアヌスの作者による時代小説。戦国時代の日本にきたヨーロッパ人の船乗りを通して、信長の生涯を描く内容。
家臣の前では恐怖の君主の信長が、外国人の前では結構人間的な言動を取るのが面白い。辻邦生のテーマは虚無の上にいかに人生の意味を問うかといったもので、ユリアヌスも信長も根底のテーマは同じかな。