「百年の孤独」ガルシア=マルケス著

鼓直訳版。古本で売っていたので、一度南米作家のノーベル文学賞作品を読んでみようと思って手に取った次第。
100年に渡る一族の物語で、最初はこのキャラが主人公かなと思って読むわけですが、途中で主人公とかそういう概念は無いんだなと気づきました。揃いも揃って業の深いキャラばかりで、悲惨な最期ばっかで、名前も似たような人ばかりで円環的な流れを感じました。
最初の母親と、一族の外で子供を生む売春婦的なキャラの二人が、一族のグランマ的な位置づけで要所要所で出てくる重要キャラなのかな。一族の女でまともに子供を産んだキャラって最初のグランマしかいないような。
ストーリーではなく、各点でのエピソードを楽しむタペストリーみたいなものなのかな。今まで読んだ小説とはかなり毛色が違って読後感が混乱しました。これが南米的なものか?フンボルトが南米探検で得た体験のようなものなのか、南米の小説をもうちょっと読んでみたいと思いました。そういえばホドロフスキーもそうなのか。